【無料体験学習】学科編 Class 17 講座

運動学の基礎Basic Kinesiology

からだの仕組みと運動(上肢帯)

上肢

上肢は、上肢帯と自由上肢に大別されています。二足歩行によって人間は、上肢に大きな可動性を獲得しました。とくに手は、複雑で高度な動きをなします。しかし反面、外力に対してはもろく、外傷・障害を受けてリハビリテーションの対象となりやすいのが特徴です。

上肢帯の関節・靭帯・筋

●胸鎖関節
胸骨と鎖骨の連結部で、体幹と上肢を連結する唯一の関節です。鎖骨は大きく運動するため、前胸鎖靭帯、後胸鎖靭帯、鎖骨間靭帯、肋鎖靭帯によって補強され、鎖骨の転位を防いでいます。
それでも胸鎖関節における鎖骨の運動は大きく、上方45°、下方5°、前方15°、後方15度、軸回旋約40°の可動性を持っています。たとえば、肩関節の屈曲に伴って、鎖骨は挙上後退して軸回旋します。最大屈曲位では、胸鎖関節で30~40°挙上し、約45°軸回旋しているのです。

胸鎖関節
※図:胸鎖関節

●肩鎖関節
文字どおり、肩甲骨と鎖骨で形成される関節です。鎖骨の外側端と肩甲骨肩峰の内側縁との間の関節で、肩鎖靭帯と烏口鎖骨靭帯で補強されています。
烏口鎖骨靭帯は、前外側の菱形靭帯と後内側の円錐靭帯の二つで形成されています。これによって肩甲骨とそれに連なる自由上肢を鎖骨に吊り下げるとともに、肩甲骨の前方・側方転位を防いでいます。これによって鎖骨は、肩関節を胸郭から離し、肩関節における上腕の運動範囲を広める役割を担っているのです。
肩鎖関節における肩甲骨の回旋は30°。胸鎖関節における肩甲骨の回旋範囲30°とあわせて、肩甲骨は60°の回旋が可能となります。
こうした肩鎖関節の仕組みと動きを烏口鎖骨間メカニズムと呼びます

肩鎖関節と肩関節
※図:肩鎖関節と肩関節

●上肢帯の筋
上肢帯(肩甲骨)の運動に関わる筋と運動は、以下のようにまとめることができます。
上肢の運動 肩甲骨の運動 筋肉
挙上 肩甲骨をあげる 僧帽筋上部線維、肩甲挙筋、菱形筋
下制 肩甲骨を引き下げる 鎖骨下筋、小胸筋、僧帽筋下部線維
外転 肩甲骨を前方に引き出す 前鋸筋、小胸筋
内転 肩甲骨を脊柱に近付ける 僧帽筋中部線維、菱形筋、(僧帽筋上・下部線維)
上方回旋 肩甲骨関節窩を上に向ける 前鋸筋、僧帽筋上・下部線維
下方回旋 肩甲骨関節窩を下に向ける 小胸筋、菱形筋、(肩甲挙筋)

 僧帽筋
僧帽筋
 肩甲挙筋、大菱形筋、小菱形筋
肩甲挙筋、大菱形筋、小菱形筋
 小胸筋
小胸筋
 前鋸筋
前鋸筋
修了試験問題
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